10月27日から30日まで、オーストリア・ノイシュタット市トリドール軍需工場跡地において3年ぶりに国際救助犬連盟(IRO)主催「ミッションレジネステスト(MRT)」が行われました。
これは災害救助犬国際出動適正試験といい、世界中で起こる災害へ派遣出来る能力を犬・ハンドラーともに備わっているかどうかを審査する。国際緊急援助隊の救助犬レベルに匹敵する最難関の試験です。
36時間野営を組み、夜間捜索を含め9捜索を行い、20~22人の仮想被災者を発見しなくてなりません。また現場の状況も発災1日目、2日目と変化し、そのフェーズに合わせたハンドラーの対応が求められます。
日本からは村瀬英博&ルカ(ジャーマン・シェーパード雄3歳)通訳/川畑健氏、大島かおり&エンゾウ(ベルジアン・マリノア雄6歳)通訳/三川大河氏、村瀬涼子&文治郎(ジャイアント・シュナウザー雄8歳)通訳/湯浅伸二氏の3ペアが受験しました。
結果、村瀬涼子&文治郎ペアが合格、村瀬英博&ルカ、大島かおり&エンゾウペアは僅か0.4ポイント届かず惜しい結果となりました。
RDTAでは2008年よりMRTに初チャレンジして14年間延べ8頭合格、民間で国内唯一のMRT合格ペアをもつ救助犬団体です。
MRT資格は救助犬ペアにとって最も実践的な資格のひとつであり、それを目指すことで取り組む訓練が次世代の育成に繋がることと当会は確信しています。
それを踏まえ2023年11月(開催地:長野県)に他の救助犬団体のご協力を得ながら、日本初の「IROナショナルMRT」を開催し、国内の救助犬ペアの向上へ微力ながら尽力する所存です。 最後に、今回3年ぶりの開催にて各国より大変多くの応募があり受験が各団体1枠と制限される中、実行団体のウィーン消防救助犬協会(SKV-KHD)のご尽力により3組受験することが出来ました。またオーストリア滞在中も事前訓練や全ての野営の準備など多大なご支援を頂きました。ウィーン消防救助犬協会、また主催関係者の皆様に心より感謝申し上げます。(文責:大島かおり)